○Mr.インクレディブル
映像 |
9点
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ストーリー |
9点 |
キャラクター
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8点 |
音楽 |
8点 |
魅力 |
8点 |
総合得点 |
42点 |
感想
<あらすじ>
スーパーヒーローが沢山いる世界。
Mr.インクレディブルは、優秀なヒーローで人気もあったが、ある日、自殺者を助けたことで、思いもよらないトラブルを抱えてしまう。
自殺者が、自殺を邪魔された上に、助けられたときに首をくじいて苦しんでいると、Mr.インクレディブルを告訴したのである。
それを皮切りに、スーパーヒーローたちの訴訟が次々と行われた。
最終的には、国がスーパーヒーローを保護する代わりに、彼らには普通の人間として暮らしてもらうことになった。
スーパーヒーローは、いなくなったのである。
それから15年。
Mr.インクレディブルは、保険会社のサラリーマンとして目立たぬよう地道に生きてきた。
妻は元スーパーヒーロー、子供は3人。幸せな家庭。
しかし、彼は、未だにヒーローとしての自分と決別できずにいたのである・・・
家族愛と若いときの情熱を忘れられない父親の物語。
「自分は、まだやれる。」そう思いながら、その欲求を抑えて生きる気持ちというのは、どういうものなのでしょうか?
僕には、今のところ分かりません。
だから、ちょっとMr.インクレディブルに感情移入しにくかった感じがあります。
ストーリーは相変わらずのピクサークオリティ。
キャラクターの一言一言に、綿密な計算を感じます。
しっかりと盛り上げて、着地への道筋をしっかり作り上げる手腕は絶妙。
しかし、全体的なストーリーの展開として、家族愛を描いていることを考えると、もう少し感動の場面や泣かせる演出があってもよかった気がするので、-1点ですね。
絵も、十分綺麗ですが、少し前の作品ということで、現在のピクサーレベルの圧倒的質感がありません。
プラスチックのおもちゃが動いているみたいで、そこはいま一つでしたので-0.5点。
さっきも少し書きましたが、キャラは出ずっぱりのMr.インクレディブルにいまいち感情移入が出来ない感じです。
妻のヘレンや子供たちも、「らしい」以上のキャラクターではないため、キャラクターに強い魅力があるわけではありません。
ですが、当然、キャラとしての役割はしっかり果たしているので、個人的に強い魅力を感じなかっただけで、良いキャラクター作りをしていると思います。
15年経っても、ヒーローだった自分を捨てきれず、社会人としても、父親としても、家族の一員としても中途半端であったMr.インクレディブル。
そのストレスを解消する機会を得たことで、一時の快感と引き換えに絶望を味わうことになり
本当に自分が大切なものが見え、本当の意味で家族であり父親になる物語。
実に深く、今の世に大切なメッセージを伝えてくれます。
惜しむべきは、もう少し狙った演出をしても良かったのではないかな、という点。
まあ、あくまで僕の個人的な感想です。
いい作品です。
ピクサー作品は、色々凄いから、観た方がいいですね。
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