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【2025/04/19 22:12 】 |
月に囚われた男
近未来のエネルギー資源採掘を題材に
その仕事に従事する一人の男を描いたSF作品です。

感想は、続きからどうぞ。



○月に囚われた男



映像 7点
ストーリー 9点
キャラクター
8点
音楽 8点
魅力 9点
総合得点 40点


感想

<あらすじ>
近未来、人類は新たなクリーンエネルギーとして、月の資源「ヘリウム3」の恩恵を受けることになった。
その事業に真っ先に取り組み、今や地球の電力の7割近くを賄う巨大な電力配給会社。サムは、そこの社員だった。

サムの仕事は、月でのヘリウム3の採掘と地球への輸送。
3台の採掘機を管理し、タンクが満タンになれば回収、地球へと射出する。

そんな仕事を行う基地には、彼しか人間はいなかった。
仕事の契約期間は3年間。
それが終われば、地球に帰れる。

3年の契約も残り2週間になっていた。
地球に残してきた妻、まだ幼い娘。
しかし、妻との関係は決して良好とは言えなかった。
通信衛星が故障して、リアルタイム通信が出来ないことも、その要因であった。

契約終了が近づいていたが、3年という間、人間と触れ合わず
愛する家族とも会えないストレスで、サムは限界だった。
幻覚さえ見るようになったのである。

そんな中で、採掘機のタンクが満タンになり、彼は回収に出かけるが
そこで、事故を起こしてしまう・・・


とても良質なSF作品です。
宇宙戦争が起きるわけでもなく、隕石が落ちてくるわけでもなく
淡々と、近未来の技術発展による人間性の欠如を描いています。

内容自体は、星新一のショートショートにありそうです。
文章にすれば決して長い作品ではないでしょう。
それを、非常に丁寧に100分の映像作品にしたため、展開に無理がなく、キャラクターへ感情移入がしやすい作品に仕上がっています。

映像は、幾分チープな印象を受けました。
でも、最近のSFは、VFXが凄すぎて、逆にそれっぽさが失われている気がします。
そういう点では、内容にあった絵作りだったと思います。

キャラでは、サムはヒーローではなく等身大の人間なので、個性があると言うわけではありませんが、宇宙飛行士らしく、頑強で賢い人間です。ただ、短気が玉に瑕です。
しかし、この作品で最もイケてるキャラは、基地にてサムのサポートをするAIガーティです。
こいつが非常に人間的で友情に厚い。
機械的な音声の裏に、暖かい心を持った格好いい奴です。

おそらく原案が非常に短いと思われるため、SFとヒューマンドラマをどちらも省くことなくやりきった佳作です。
ただ、エンターテイメント的なものは、ほとんどありません。
じっくり世界観を味わう作品でしょう。

面白いです。
観てみてください。



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【2011/06/29 13:04 】 | 映画 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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