○ヒーローショー
映像 |
7点
|
ストーリー |
9点 |
キャラクター
|
8点 |
音楽 |
8点 |
魅力 |
9点 |
総合得点 |
41点 |
感想
<あらすじ>
鈴木ユウキは、お笑い芸人を目指す青年。
しかし、本当はやりたいことも曖昧で仕事も続かない。
先日も、無断欠勤でクビにされたばかりだった。
そんな時、先輩でお笑いの元相方だった剛志のつてを頼って
ヒーローショーの悪の手下のバイトを始める。
しかし、バイト仲間でヒーロー役の大学生ノボルが剛志の彼女を寝取っていたことが発覚し、剛志とノボルはショー中に大喧嘩をしてしまう。
怪我を負った剛志は、復讐のためヤクザの知り合いを雇ってノボルを痛めつけるが、ノボルの方も元自衛隊レンジャー部隊所属の石川勇気を仲間に報復行動に出る・・・
青春といえば青春だけれど・・・
こんな青春は嫌だなあ。
ヘタレが主人公のわりに、成長物語というわけでなく
何かが解決し、大きく動いていく映画でもありません。
ただ、少し行き過ぎてしまった事件の中で、関係者がどのように悩み、すごしていくかを描いた作品。
脚本が秀逸です。
キャラは、本当にそこらにいそうな今風の若者たち。
ただ、若者を大別したときに、駄目な方に区別される人間ばかりを少し強調して描いています。
口だけ達者なヘタレの草食系オタク
チャラくて、下半身に脳みそがついている大学生
ベンチャーといえば聞こえが良い、犯罪紛いの青年企業家
自衛隊あがりの鬱屈としたものを持つ青年
ヤクザ、ヤンキー。
まあ、どいつもこいつもですね。
一番上が主人公のキャラですが、僕は、笑えないなあ・・・。
だけど感情移入も出来ない。
コレは、井筒監督のメッセージなのか、それとも単なる若者に対する嫌がらせなのか。
あの人の性格を考えると、どちらもありそうです。
それとキャスティングも上手かったですね。
どのキャラも、凄くそれっぽくて、分かりやすかったです。
ただ、顔の関係で仕方ないとは言え
主人公鈴木ユウキ役のジャルジャル福徳の方が、自衛隊上がり役のジャルジャル後藤より、明らかに筋肉が出来てるんですよね。
二の腕とか、中々のナイスバルクです。手の伸筋もくっきりでした。
この二人が、基本的に一緒に行動するのですが、顔以外は明らかに福徳の方が強そうなのに、劇中では後藤のほうが強く出るという違和感がちょいちょい出てました。
ちなみに、ジャルジャルの演技は上出来でした。
芸人は、ショートコントなどで演技をすることがあるので、演技指導を受ける人も多いらしく、そもそも俳優志望の人も少なくないと聞きますから、悪くはないのです。
しかし、テレビによって出来たイメージと、コントっぽい演技は、ドラマや映画では意外と浮いてしまうもの。
そこが心配でしたが、福徳がその気があったものの、後藤は上手でした。
性格のほうはどうとして、中々にやる人たちのようです。
全体として、屑方面からの人間ドラマという感じです。
しかも、人殺しは出来ないタイプの、映画で言えばなんちゃって悪役の人たちの。です。
脚本が良い為、楽しんで見られますが
やはり、キャラに感情移入できない点で、人間ドラマとしても微妙かな・・・。
宣伝文句の通り
エンターテイメント、暴力、人間ドラマの要素が融合している感じです。
それぞれは大した事ないけれど、それが同居する一つの作品としては、良い作品です。
少し長いので、暇なときにでも。
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