○スパイダーマン
映像 |
9点
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ストーリー |
7点 |
キャラクター
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6点 |
音楽 |
8点 |
魅力 |
7点 |
総合得点 |
37点 |
感想
スパイダーマンは、日本でもおなじみのアメコミ界の巨匠、スタン・リー原作のヒーロー物です。
映画は、3部作で全てがヒットしました。
しかし、僕は、イマイチ乗り切れなかった感があります。
<あらすじ>
ピーターは、気弱な高校生。
マッチョイズムのアメリカでは、いじめの対象になっていた。
好きな女の子にも告白できず、駄目駄目な日々。
そんなある日、ピーターは、高校の社会科見学でクモの研究所に行くことになる。
そこには、遺伝子操作されたスーパークモが飼育されていたが
そのうちの1匹が脱走、ピーターはそのクモに手を噛まれてしまう。
そのクモの毒は、ピーターに思いも寄らない変化をもたらす。
高熱を出し寝込んだ次の日、彼には、強靭な肉体と特殊能力が備わっていたのである。
気弱で目立たない少年が、あることをきっかけに、ヒーローになる。
物語の王道です。
ただ、スパイダーマンという作品は、むしろのこの能力によってピーターが悩み、苦しむ姿が描かれているという点が特徴的です。
手首から発射されるクモの糸を使い
街中を縦横無尽に飛び回るスパイダーマンの視点を再現したスピード感溢れる画面は、とても迫力があり、面白かったです。
主人公が、自分の能力を過信し、過ちを犯し苦悩する様
やっていることは正しいはずなのに、人々に認められないもどかしさ。
そして、報われないスパイダーマンとしての活動に逼迫される日常。
主人公ピーターを単なる格好いいヒーローではなく、どこにでもいる青年と描いたところは、偶然に力を得てしまった人間をリアルに描けているような気がしました。
ですから、スパイダーマンという主人公に関しては、余り不満がありません。
しかし、どうにも僕には、それ以外のキャラに問題があるように思えました。
最大の問題点は、ヒロインMJの存在です。
役者さんが可愛くないのはおいといても、キャラクターに可愛げがありません。
この作品は、恋というのが非常に重要な要素になっていて
このMJは、その対象ですから、結構出ずっぱりなんですよね。
それが、顔が可愛くない、性格も可愛くないとなったら
物語がガタガタになるのは当たり前です。
しかも、MJ・・・意味不明にモテモテなんですよね・・・。
巨乳なら何でもいいのか?お前ら。
まあ、この手の作品は、アメリカの象徴に近いものがありますから
汎用的な美人より、アメリカ的美人顔を持ってくることが多いので、そこは構わないのですが。
大抵、物語の中で可愛く見えてくるものなんですけどねえ・・・
とりあえず、恋が物語の重要な要素なのに、肝心の女の子が、ただの気の多い性格ブスではいけませんよ。
加えて、敵キャラも弱いことこの上ない。
力ではなく、キャラがです。
敵キャラの立ち居地が、運命的で、悲劇を誘うのは分かるんですが
正直それだけ。
デザイン、存在動機、スパイダーマンと敵対する上での因縁。
全てが弱い。
このキャラがラスボスでは盛り上がれません。
とまあ、非常に良く出来ている部分と駄目な部分があり
そのどちらも、物語の根幹に関わる部分であるため
ストーリーや映像は、上物なのに評価的には少し下げざるをえませんでした。
やはり、続編ありきで作られた作品で、この作品は、シリーズの導入編ですから
そこまでのカタルシスを求めるのは、いけないのでしょうね。
しかし、ピーターの理科が非常に得意という能力は
一体いつ、活かされるのだろう・・・。
そういう謎も残っているので、2,3と観ていきたいですね。
そのときは、また感想を書きたいと思います。
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