○グラディエーター
映像 |
9点
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ストーリー |
7点 |
キャラクター
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8点 |
音楽 |
8点 |
魅力 |
9点 |
総合得点 |
41点 |
感想
汗と土と血の匂いが立ち込める、男の映画。
すげー骨太な印象を受けました。
<あらすじ>
将軍マキシマスは、その類まれな戦争の才能により、マルクス・アウレリウス帝の時代を支えていた。
マルクス帝もマキシマスに絶大な信頼を置き、実の息子のように可愛がっていた。
そんなマルクス帝の時代も、彼の死期が近づくことで終わりを迎えようとしていた。
次の皇帝は、誰か。
息子で皇位継承権を持つコンモドゥスは、倫理に欠けた。
マルクス帝は、マキシマスに己の意志を託すことを決意した。
しかし、コンモドゥスの歪んだ愛情は、そのことで爆発し、父帝を殺害。
自分が皇帝になることを宣言した。
コンモドゥスに忠誠を誓わなかったマキシマスは、処刑されることになったが、脱走。
忍び寄る魔の手から家族を守ろうとするが、それは叶わず、マキシマスは失意の底に沈む。
家族の墓前で死にかけているところを、奴隷商人に捕らえられ
剣闘士の興行主に買われ、グラディエーターに身を落とすことになる・・・
最初から最後まで、非常に泥臭い映画です。
全てを奪われた男が、剣闘士に身をやつし、復讐の機会をうかがう・・・
非常に単純ですが、面白いストーリーです。
時代考証に娯楽的な解釈を入れ込みすぎて、その点では、かなりの批判を浴びているようですが
・・・まあ、映画だしね!
影響力が強いので、その辺はしっかり考えるべきかとは思いますが
映画を観たくらいで、知ったかぶりする奴が恥じかいたところで、知ったこっちゃないです。
さて、この映画は、全編通して人が死にまくります。
戦争では、当然死にますし、剣闘士の戦いは生死をかけたものですから同様です。
非常に暴力的シーンが続く中で、出来るだけ傷口や死亡シーンなどをカメラワークでごまかしていましたが、これが寧ろ、集団戦闘の中でめまぐるしく動く視線を再現しているかのようで、迫力を感じました。
それでなくとも、映像は金をかけたとあって、圧倒的に綺麗です。
キャラは、コンモドゥスが非常に良かった。
残虐で卑怯で、臆病者で、愛に飢えている。暴虐帝として名高い彼を、その面では非常に良く表現していたと思います。
それに対するマキシマスは、まさに清廉潔白なヒーロー。
強く格好いい代わりに、少し綺麗過ぎて魅力にかける気がしました。
コンモドゥスがばっちり嫌われてくれるからこそ、マキシマスが映える。
そんな感じでした。
ストーリーは、分かりやすく魅力的ではあるけど、少し単調で
最後のシーンに盛り上がりどころが上手く持ってこれていない気がしました。
正直、途中のほうが盛り上がっていました。
それに、尺が少し長いです。その長さを感じさせないだけの面白さはあると思いますが
もう少しテンポ良くも出来たのでは・・・と思わなくもありません。
しかし、それを補って余りある長所が沢山あり
名作だと思います。
長いので、時間に余裕があるときに観てみるといいのではないでしょうか。
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