○グラインドハウスinデス・プルーフ
映像 |
7点
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ストーリー |
6点 |
キャラクター
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7点 |
音楽 |
9点 |
魅力 |
9点 |
総合得点 |
38点 |
感想
デスプルーフは、カーアクションです。
非常に緊迫感のある状況の連続なのですが、どこかマヌケな印象。
しかし、それがいい!
B級映画の上質なうだつの上がらなさ・・・たまりませんねえ。
<あらすじ>
スタントマン・マイクが女子をストーキングして、車で轢く。
一言で説明できてしまうほど、単純。ストーリーも一本道。低予算。
しかし、単純で一本道であるからこそ、キャラクターをしっかりと作れ、低予算だからこそ自分の好きなことを徹底的に追い求めるしかない映画。
それがB級映画なのでしょう。
悪役にして主人公のスタントマン・マイクは、やっぱりスタントマンです。
そして、彼の愛車は、スタント用のデス・プルーフ(耐死仕様)の車なのです。
どんなスタントをしても、大怪我はするものの、絶対に死なない。
それを逆手に取り、自分の性的欲求を満たすために、彼は、好みの女の子を見つけるとつけまわして、最後には自動車事故に見せかけて、殺害するのです。
映像は、後で紹介するプラネット・テラーでもそうですが
グラインドハウスの擦り切れたフィルムを再現するために、わざと悪くしてあります。
まあ、それを除いても、カーアクションにそこまでの迫力は感じませんでした。
とにかく、アメ車ってダサいなあ・・・って、それだけでした。
しかし、キャラは立っているし、女の子がセックスとドラッグの話をしているだけなのに
実に面白く、話も順調に展開していく様は、やはりタランティーノの技量をうかがわせます。
また、タランティーノの特徴でもある、格好いい音楽は、今作でも健在。
なんとなく、楽しく観れてしまう秘訣にもなっています。
ところどころ、冴えない感じのする映画の雰囲気であるとかは、B級映画の醍醐味なのでしょう。
なんか、ダラダラと観れて、良い感じです。
ただ、スタントマン・マイクが悪役なのにヘタレであるという所は、少しガッカリしました。
彼が、もう少し骨太な格好良さを持っていれば、もう少し燃えられた気がします。
ビッチと変態によるカーアクションムービー。
中々、楽しめる作品でした。
○グラインドハウスinプラネット・テラー
映像 |
8点
|
ストーリー |
6点 |
キャラクター
|
8点 |
音楽 |
7点 |
魅力 |
9点 |
総合得点 |
38点 |
感想
プラネット・テラーは、ゾンビ物です。
あのブルース・ウィリスが出演してますが、当然予算の関係でチョイ役です。
途中までは、さして面白くない作品ですが、後半は格好いいアクション満載です。
<あらすじ>
生物兵器のガスが漏れ出し、街はゾンビだらけに。
いい体の姉ちゃんが、脚に銃ぶっ刺してゾンビを殺しまくります。
こちらも設定は、いくらか込んでるもののストーリーは単純です。
ゾンビだらけになって、街から出るために奮闘する・・・王道です。
以前観たゾンビランドと違って、非常にオーソドックスなゾンビ映画です。
この作品の見所は、2つ。
ヒロインが、片足にマシンガンを装着し、ゾンビを倒すシーン。
そして、まあ・・・もう一つは・・・言わない方がいいかなあ・・・。
とにかく、グラインドハウスらしさを、実際に作品の中に再現している部分が見所です。
キャラは、それぞれが立っているのですが、どうにも主人公格がはっきりせず
そこまで推しているキャラもいないことで、感情移入がしづらい反面、魅力的な脇役がバンバン出てくることになります。
まあ、一長一短ですね。
映像面では、ゾンビをしっかりグロく描いているところは○
感染することで、体中がドロドロにとろけ、膿が噴出すところは、正統派の魅力です。
グロイシーンを必要以上に強烈に描くという点で、大作とは違った力強さを感じます。
とにかく、ストーリーの面白さより
ビジュアルの強烈さとごり押しの疾走感を楽しむ映画です。
グロに耐性があれば、面白いのではないでしょうか?
僕は、こういうの好きですね。
まあ、ホラーにB級以上なんて存在するモンではありませんが。
予告編4編を観ていないのと、企画の本来の目的である「グラインドハウス」の再現を体験できなかったという点で、僕にはこの映画の評価は下せません。
しかし、企画自体は、非常に面白いと思いますし、本編の作品2本は、どちらも娯楽性に富んでおり、予算がないなりに面白いことをやってやろうという、作り手の工夫を感じ取ることが出来ました。
名作と呼ばれる作品も良いですが
こういうふざけた面白さを持った作品って、ストレスを感じずに観れるところが素晴らしいです。
いやあ、面白かったなあ。
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