正直ねえ・・・最近、描くほど面白いって漫画がないです。
いや、面白いは面白いんですが、いつも通り面白い、って感じだと何を書いたらいいのか悩みます。
まあ、でもまともに続けてる企画がコレだけですし
ひねり出しましょう。
○ジャンプ金未来杯開催
毎年、やってましたっけ?この企画。
漫画家を目指している身としては、いつかはたどり着かなければならないレベルなので、毎回楽しみに読ませてもらってますが、今週が、第1週目です。(といっても既に2週目のジャンプは発売していますが・・・)
バクマン。を信じるならば、今週が編集部的に期待大の作品ですね。
ちなみに、この企画を知らない人のために、説明しますと。
ジャンプでの連載を賭けた新人同士の読切バトルって感じです。
名前は、金未来杯と書いてゴールド・フューチャーズカップと読みます。
この企画は、増刊号などに読切を載せてはいるけれど、連載はまだっていう新人漫画家たちの中から、有望な作家さんを選出し、一人ずつ読切をジャンプ本誌に掲載し、その中で人気NO1となった作品が連載権を獲得するという企画です。
いつだか、ここでも書きましたが、漫画家は、賞を取ってデビューすれば漫画家というわけではないのです。
やはり、連載を持って初めて、プロの漫画家と言うことができます。
ですが、デビューに比べ、連載は遥かに狭き門なのです。
ここには、実力だけでなく運も関わってくるようです。
つまりは、この企画は、どうすれば連載に繋がるかが明確ではない中、新人漫画家たちに明確な連載への道筋を示すものでもあるわけです。
実際に、この金未来杯でグランプリや特に人気が高かった作品については、連載に繋がることが多いです。
現在、連載されている作品では
「べるぜバブ」「ぬらりひょんの孫」「メタリカメタルカ」「保健室の死神」がこの金未来杯出身の作家さんの連載です。
過去には、「ムヒョとロージーの魔法律相談所」など多くの作家さんがこの企画で連載を持っています。
ですんで、まあ、未来のジャンプスターを見られるかもしれない貴重な場なんですね。
で、今週の「奇怪とんち噺 花咲一休」ですが
こいつは、すごい漫画ですよ。
まあ、個人的には惜しいなあと思うところがあったんですが。
それでも、これは素晴らしい読切であったと思います。
まず、絵が上手い。
トーンを余り使わずに、線とディフォルメのきいたデザインで攻める少年誌の王道な絵柄です。
表情もうまく、女の子も可愛い。言うことないですね。
僕も、コレくらい魅力的な絵が描けたら、いいんですけどねえ。
キャラも良かったですねえ。
まあ捻りが少ない、今時の主人公といったら、それでおしまいですけど。
でも、ありふれているからこそ、それを魅力的に見せている作者の技量は確かなものだと思います。
キャラを引き立たせる、会話劇や感情の変化など、上手く描いてました。
うーん、すごい。
ストーリーも、ページに対して、しっかりと詰め込んできたなという印象です。
とにかく、一つ一つの展開がきちっとしていて、とても読みやすい。
コマ割りは・・・まあ、僕は正直よく分からないんですが、読みやすかったということは視線誘導も出来ていたのでしょうし、構図も良かったと思います。
ただ、比較的大人しい内容なので、絵とのギャップはあるように感じました。
まあ、べた褒めしてますが、個人的には、それに見合う良質な読切であったと思います。
ただ・・・一つ、僕の中で、この漫画の点数を下げている要素がありまして・・・
それが、「とんち」です。
はっきり言って、この「とんち」がつまらない!
なんか、解答を聞いても、スッキリしないんですよね。
それは、僕のひねくれた性格に理由があるかもしれませんが、しかし。
現在のどこを見てもクイズ、雑学。「整いました~」。そんなテレビ番組構成の世の中です。
僕でなくても、これは・・・ちょっと、と思うんじゃないかろうか。
しかも、題名にもなってるように、この「とんち」がとてつもなく重要な要素なんですよね、この話。
で、「とんち」がモヤッとするような代物なんですよ。
もう、ほんと・・・残念でなりません。
ただ、ほぼ間違いなく、将来性のある作家さんです。
しかし、この作品については、面白いけれど
この人たちの技量なら、この話じゃないほうが面白いんじゃないの!?
そう思えてしまう感じでした、と。
まあそんな感じです。
さて、次週は「瞬間×ヒロイズム」です。
三浦悟先生は、何度か赤マルで見たことがあります。
勢いのある、熱血系の作品だったように思います。
今回はどうでしょう。
まあ、もう読んだんだけどね。
次に書くことなくなると困るから、また後日。
○よんでますよ。アザゼルさん
なんだか、はじめてアザゼルさんで、コマ割がきれいだなあと思いました。
地味に書き込まれた背景に、何というか、ギャップを感じましたね。
まあ、今回は謎の最強キャラ、アクタベさんの秘密が少し分かりそうな感じでしたが、
きっと次回は何も分からないでしょう。
いやー。楽しみだなあ。
○ディフェンス・デビル
新暗行御師で有名なヤン・ギョンイル先生とユン・インワン先生のタッグで贈る「悪魔系バトル物」
・・・ちょっと違う気がしますね。
簡単に説明すると。
主人公・クカバラは、魔界を追放された悪魔。
相棒のビチュラとともに、悪魔のエネルギーの源である「ダークマター」を収集しています。
その収集方法とは、「冤罪を負って地獄に落ちた魂の救済」
まあ、ようするに、地獄に落ちるような人間ではないのに、死神の陰謀などによって悪人にされてしまった人の無実を証明する・・・クカバラは、弁護士なんです。
彼は、罪が晴れたときの魂から出るダークマターを収集しているんですが、まあ目的は、どちらかといえば弁護の方にあります。
悪魔なのに、ものすっごくいい奴なんです。
で、クカバラには、ダークマターを集める理由もあるんですが、これは読んでください。
現在、5巻まで刊行中です。
今週は、読切シリーズの第3弾。
死神シュガルと少女ジュピターの、心温まるエピソード。
既に、ある程度キャラの出来ている2人とはいえ、この短いページでしっかりとグッと来る展開と結果を作り出せる技量には脱帽です。
素晴らしい。
新暗行御師もオススメです。
あわせて読んでみてください。
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