まず、何でこんな話をしようと思ったのか。
一言でいえば「ネタ切れ」です。
書くこと無くって・・・。
だからって人気作品を嫌いって話をするのはどうかと思う。
というご意見は、ごもっともです。
が、ちょっと思うに、このブログ、僕の性格の割に毒が無さ過ぎるので、この辺で毒吐いとかないと。
後々、やりづらいと思ったのです。
あとは、正直、バクマン。がそれほど面白いとは思えないのは、僕に何か欠けてる視点があるのではないかと思うんです。
それを、もし補填してもらえるならありがたいなと、そう思って、この話をしたいと思います。
画像もないし、多分かなり長くなるんですが、お付き合いしてくれる方は、読んでください。
僕は、決して人気漫画を酷評するのが好きなわけではありません。
面白いものは面白い。
人気作には人気作になる理由があるし、それをひねくれた視点から見てるつもりもありません。
寧ろ、面白いの範囲が人よりでかいので、評価は多分普通の人より甘いです。
でも、どうしても、この作品の人気は理解できない。
最近は、面白いと思いますが、それは、今までのバクマン。の流れではなくなったからだと思います。
今までは、なんだか形容しづらい漫画でしたが、今は、主人公が明確に努力し勝利を求める少年漫画になっているから面白いのだと思っています。
つまり、各雑誌のランキング上位常連であり、講談社漫画賞の候補にもなるほど
世間で評価されているバクマン。と今のバクマン。は違う。
なら、やっぱり、所謂バクマン。は、僕的には、まだ面白くないワケです。
僕がバクマン。を面白くないと思う点。それをいくつか挙げたいと思います。
1 主人公たちに感情移入できない。
バクマン。の主人公は、サイコーとシュージンですが、うーん。
僕は、正直彼らが嫌いです。
才能もある、努力もしてる。漫画家を目指す僕としては、見習わなければならないところが腐るほどあり、寧ろその点は尊敬できますが、どうしてだろうなあ。
多分、彼らと漫画の見方が違います。
僕は、漫画を自己表現の手段とか芸術とか思っているわけじゃありません。
プロの世界は、商売ですし、生活がかかってるんですから、売れるもんを描かねばなりません。それは、わかるんですが、彼らは・・・
偏りすぎてる気がします。
そもそも、彼らが漫画家を目指したきっかけは、「成功」のためでした。
金、恋愛。要は人生の成功のために漫画を描き始めたわけです。
それは、良いんですが。
なんだか、彼らって漫画が好きなのかなって思うんですよね。
最初のほうで、好きな漫画について話してましたが、あんなの漫画家でなくても話せますよね。
「好きじゃなきゃあんなに頑張らないだろ」と言う考えもしましたが、違います。
世の中目的のためなら、嫌な事でも血尿出しながら頑張る人は、沢山居ます。
で、読んでる感じ、彼らはそのタイプです。
サイコーには、他にもおじさんの夢を引き継いでる部分やライバルのエイジに勝ちたい気持ち、がありますが、うーん。弱いですよね。
理由ではなく、彼にとってこれらの要素が、です。
まあ、今は、これらの要素がガンガンに前に出ているから、彼に感情移入できるし、面白いんですが。
長くなってきましたね、まとめます。
僕は、彼らの漫画に対する姿勢のストイックさに感情移入が出来ません。
ああいうキャラがいるのは良いと思いますが、何で出ずっぱりの主人公たちが、彼らでなくてはいけなかったのかが理解できません。
正直、脇キャラのエピソードのほうが圧倒的に面白いんですよね。というか、こっちは面白い。
いつも思います。
主人公が彼らでなければ、多分この漫画、好きになれるな、と。
以上。
2 構成が好きではない。
ジャンプの新人賞のところで、バクマン。の構成力を見習え。とありました。
確かに、展開が速い漫画は、常に驚きがあって新鮮な面白さがあります。
でも、なんだか、速過ぎやしませんか。
感情描写が少ないんですよ。
1で言った、感情移入できない理由は、ココにもあるでしょう。
だって、あんなに努力している彼らを好きになれないなんて、見せ方が悪いとしか思えない。
この作品中、結構頻繁にあると思いますが
普通なら、1話分くらい悩んでしかるべきところを数ページで立ち直るわけです。
すげえなあ。こうありたいもんです。
でも、じゃあ、なんだ?
意味あるのか?
何か、事件が起きたら、それに対してしっかり悩まないと、事件の意味なんて無いんですよ。
ニュースみて、「へえ。こんなことあったんだねえ。気分悪いなあ。」って言ってるのを見せられてる気分です。
それを、無意味って言うんです。
しかも、漫画家になるまで、連載持つまで、全部早かったですよね。
漫画家になってアニメ化が目標ですから、漫画家になってからが勝負なのはわかります。
でも、それにしたって壁が無さ過ぎですよ。
漫画家への行程において、よく、デビューは簡単、連載が厳しいなんて言います。
才能ある主人公ですから、デビューが楽なのは結構。
でも、さすがに連載がすんなり過ぎました。
連載してからの苦悩は、確かに面白い見せ場ですが、そこまで行くのがすんなり過ぎると、失敗しても感情移入が出来ないんですよ。
「あんなに頑張ったのに・・・畜生、悔しいな」っていうのが無い。
なんか、結構簡単なゲームがサクサク進んで、4面くらいで初めてゲームオーバーになった感じ。
「あはは、次、次」って思いますよ。
次の連載も、基本的には編集のせいにしてましたし、奴ら、失敗してるけど。
その失敗が浅いんですよね。
で、時間ばかりサクサク進んで、もう大学生。
この構成で見ていると、精神的にも上々、才能も努力もしてる超人が失敗を繰り返しているようにしか見えないんですよね。
あと、バクマン。は結構、最後のページの引きが弱いです。
なんでもない一言で終わったり、次が気にならない。
たまには、ねっとりとした描写が見てみたい。
その点で中井、蒼樹や、静河の描写は、素晴らしかった。
大場先生は、主人公が嫌いなのでしょうか、どう考えても、ページだけ使って愛が無い。
なんとなく、コレだと主人公やエイジは超人、その他が凡人と言う風に思えてくるんです。
天才じゃなくて超人なんです。
夜神月やLとキラ捜査部の連中みたいな構図。
DEATH NOTEみたいなサスペンスじゃないんだから、ヒューマンドラマなんだから。
もう少し、人間味のある構成を期待したい。
はあ・・・。
まあ、細かいとこはまだあるんですが、一応、大きくはこの二つです。
反論は、あるでしょうね。文章も意味分からんとこ多いですし。
こういうのは、酒でも飲みながらチビリチビリ、話していくものですから文字にすると色々と零れ落ちていくような気がします。
「つーか、そんなに文句あるなら読むな」といわれそうですね。以前、弟にも言われました。
でもね、皆が面白いって言ってるのに、僕だけ面白くないって思ってたら、なんか疎外感、感じるじゃないですか。
皆が面白くなくて、僕も面白くなかったら、そりゃ読みませんよ。
だから、どこが面白いか聞いてみたかったんです。
あとは、小畑先生の絵が好きなんです。
これ、凄く大きいですね。
多分、小畑先生が描いてなかったら、読んでません。
まあでも、この作品のストイックさは、小畑先生のきっちりした絵から来てるものもあるかもしれませんが・・・。
最初にも書きましたが、今のバクマン。はとても面白いです。
シュージンもサイコーもようやく、真面目に悩んでいる描写が来ましたし、ようやくです。
どれだけ超人なんだ。
しかし、ようやく、彼らをほんの少し好きになれそうです。
でも、個人的には「PCP」はこけて欲しい。
それで、ようやく、彼らが血の通った人間になる気がします。
まあ、こけなくても、彼らが望む結末が無ければ良いんですが・・・
結局、かなり酷評になってしまいました。
見直してみると、僕は、漫画に何を求めてるのか・・・少し気持ち悪い気がします。
でも、いいんです。
こういう漫画との接し方は、もう治りません。
不治の病です。
こいつと墓まで一緒です。
そんな気持ち悪いナイスガイである僕に
ご意見待ってます。
チャオ!
PR