○金未来杯第3週 「クロノマンション」 矢萩隼人 肥田野健太郎
今回は、原作と作画が分かれてる作家さんが多いですね。
多いつっても、2組ですが。
初週の「花咲一休」に続いて二組目ですね。
バクマン。の影響かなあ。
しかし、この人も絵上手いなあ。
今回の金未来杯で最もキャラクターデザイン(見た目)にこだわっているかもしれません。
ただ、どちらかといえば少年誌ではなく、ゲームに近い印象です。
少年誌は、多少キャラは適当でも、熱かったり、馬鹿な展開が多いため、話でキャラを好きにさせることが出来ますので、この辺は、個人的にはあんまり気にして読んでません。
寧ろ、明らかに狙ってるキャラは、ちょっとひいちゃいますね。
と言うと、この作品がそうであるかのように見えますが、違います。
程よい感じ。
ただ、よく作りこまれたデザインが、若干、ジャンプっぽくないかなと思いました。
中性誌とかサンデー・マガジンというように感じました。
で、ストーリーですが。
うーん。ちょっと設定懲りすぎですね。
面白いとは思うんですが、専門用語みたいなものでキャラの説明は読切では良くないと思います。
専門用語は、敵と主人公、あとは世界の根幹部分の大事なとこ。
つまりは、話を進めていく上で絶対に必要な物以外は、読切では出すべきでないかもしれません。
専門用語は、それ自体が世界観に繋がってくるし、見たことのない言葉であることが多いので目立つのです。
何気なく使った言葉が、話を分かりづらくしてしまうように思います。
そういう意味では、この作品にそんなに無駄な専門用語があったかというと・・・そうでもないんだよなあ。
基本的に、世界観の説明にしか使っていないし。
うーん。
多分、クロノマンションという複数の異世界にまたがった場所と自由に行き来できる鍵。
そういう設定が、読切では活かせないタイプの設定であるからでしょう。
ただ、連載でやったら面白そうなネタではあると思います。
神話や伝説、寓話の類をモチーフに世界観も作っていたので、安定感もある気がします。
ただ、少年誌では、技の名前なんかには神話関係のワードは出てきますが。
世界観がコレというのは、あんまり無いんじゃないかなあ。
だって、これって歴史物と一緒で、知っている人がほくそ笑むタイプの設定です。
少年誌は、読者の知識量も考えるべきだと思うので、この辺面倒そうです。
まとめると。
キャラクターデザインと画力は抜群ですが、絵・話ともに懲りすぎた感は否めないという印象です。
勿論、面白い作品ではありますが、前2作と比べて、ジャンプに載るということを考えると少し落ちる気がします。
でも、今回の金未来杯は、粒ぞろいですね。
どれが、人気で連載になってもおかしくないレベルの作品ばかり。
うーん。すごい。
まあ、今週は、こんな感じで。
では。
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